社会保険の準備。健康保険。

退職をする際に気になるのが、社会保険ですね。特に健康保険でしょう。

医者に懸かる時には必ず使っているのに、健康保険のことをよく知っている人はあまり多くないです。退職間際になると、健保組合には何度も確認の電話が入ります。

我が国の健康保険は国民皆保険制度となっていて、国民は必ず入っています。会社に就職している人であれば、会社の名前の健康保険(単一)、又は同業者などが集まって作っている健康保険(総合)。それ以外では、中小企業などに多いきょうかい健保。かつての政府管掌保険です。公務員の方であれば共済組合。人数は少ないですが船員の方は船員組合。これ以外の人はすべて国民健康保険に加入しています。

会社を辞めた後、どういう手続きが必要でどの保険に入れるのか?

せめてこれだけは押さえておいてください。

定年退職のある会社員の想定した場合、基本的なパターンは、

①今所属している健康保険組合の任意加入を行う。 

②翌々年の6月を目途に国民健康保険組合に移る。

退職する際に健保組合に加入申請書を提出し、保険料を支払います。

 会社負担分がなくなりますので、個人負担金額があがります。

 それでも、大抵の場合国保保険料より安い場合が多いです。

 国保は市町村役場が窓口ですので、保険料を問い合わせるのが良いです。親切に教えてもらえます。最近はHPで簡易計算ソフトを用意しているところも増えていますので

此方を利用するのも良いかと思います。

 保険料の計算は前年度年間所得を元に計算されます。退職日によって退職年度の年間の所得は変わりますが、会社の給料が支払われていますので退職日翌年はまだ保険料が下がりません。

 ただし、再雇用など所得がかなり下がった状態で働いた場合は、最初から国保に移った方が有利な場合があります。

 任意継続  国保 の順番で考えておいて、両方の保険料を比較してください。

 社会保険料は定年以降の負担の大きな割合を占めます。年金掛け金は年齢によって支払わなくてよくなりますが、健康保険は払い続けますので、ここは押さえておいてください。民間の生命保険などを続けるか辞めるか判断する際も健康保険との兼ね合いになると思います。

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健康保険は任継、国保のパターン。

 

サラリーマン根性!

若い頃上司から、サラリーマン根性!を直せと良く叱られました。サラリーマンにサラリーマン根性!と言って叱るのは何だか矛盾していると思いながら、黙って耐えてきました。

今でもどういう事を言っていたのか、結構考えます。多分、仕事が消極的に思えるとそう表現するのでしょう。サラリーマンを長く続けるのは傍で観ているよりはずっと大変です。会社で働けばすぐわかるのですがルールがやたらたくさんあります。人もたくさんいます。学生時代の友人とはどこか異なります。社内のルールを知らないと馬鹿にされますし、簡単なことでも教えてくれません。逆に知ると身動きできないことがよくあります。こんな感じで社内政治や根回しを覚えるようになっていくわけです。社内で仕事を進めるよりも社外の人と進める方が簡単だとよく言っていました。

会社で働くためには大勢の人たちと安生やっていかなくてはなりません。

私は、退職が一年を切ってきたころ身体から力が抜けるような感覚に襲われました。緊張の糸が緩むと言うのでしょうか。そして退職後は、解放感に浸っております。

私が管理職になってから、部下に伝えたのは、楽しく仕事をしようということでした。一番長い時間を職場で過ごすので皆と仲良くしないと会社に来るのも嫌になります。そして、毎日やる仕事ですからやらされ感だけでは続きません。主体的に取り組めれば、仕事が楽しくなるだろうと自分なりに思っていました。実際はそう上手くは運ばないのですが、仕事に対する考えは概ねこんな感じでした。

上司や同僚には全く理解されなかったですね。

ですから、言葉では周囲に合わせざるをえなかったです。今から思えば会社の帰り道に一人で飲みに行くことが多かったですね。熱を少し覚ましたいという感覚でしょうか。多かれ少なかれ会社で働けばそういうことは経験するでしょう。

パワハラ上司とも巡り合うかもしれません。全く合わない職場に回されるかもしれません。いろんなことが起きますが、可能な限り継続することが大切だと思います。

それは給料こそが資産形成の源泉だからです。これを失えば、すべての目論見が消えます。サラリーマンはそんなに甘い世界ではありません。まずはここに集中する必要があります。

ただサラリーマンは長く続けるほど、段々楽になります。仕事にも人にも、組織にも慣れていきますから。

そうなるまでがひと踏ん張りですね。

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仕事は続けるほど楽になる。

 

 

定年の準備はいつスタートするか?

入社した時、自動的に退社の時期が判ります。私の時は60歳でした。その後年金支給年齢が段階的に引き上げられるのに伴い再雇用制度が整い希望すれば65歳まで働けるようになりました。

入社後に変化があったものに退職金の引き下げがありました。従業員は猛反発しましたが401Kを導入する時期に大幅な退職金の引き下げが行われました。感覚的には半額になったような感じです。

年金支給が遅くなり退職金が減った。おまけにバブル景気が破裂して以降、賃金の伸びはなくなりました。ベースアップって死語とか言われてましたから。

給料を上げるためには、昇進しかなくなったわけです。幸い私が管理職になった後、管理職試験の滞留組というのが急増して、係長が物凄く多い構成になってゆきました。

真面目に働いているだけでは、なかなか暮らしが豊かにならないという時代に変わってゆきました。

当然資産運用、副業という考えが生まれてくると思うのですが、振り返って思いますのは、定年まで働き続けることが一番大切だったということです。これがやはり人生設計の基盤であることは変わりないですね。

その上で私が行ったのは安田善次郎翁の「2割貯金」です。資産運用するには資産を作る必要あります。宝くじやギャンブルに頼っていては同じ確率でしか資産が作れません。2割貯金を知ったのはもう働き出して5年ほど経っていましたので、自分としては3割に引き上げてずっと続けました。

若い頃は遊びに行くことも多く足りなくなることはしょっちゅうでしたが、その時はカードローン等で借りました。賞与で返済できましたが、貯金には手を付けないという原則はどうにか守ってやってきました。

結果的に60歳で資産1億に到達していたので、退職できるという判断に結びつきました。普通のサラリーマンでも真面目に働けば多分同じくらいの財産は作れると思います。

サラリーマン生活は長期戦です。しかも、終わる日は決まっています。最初から退職日を強く意識する必要はありませんが、長期的な戦略を立てるべきだと思います。実行可能な作戦を立て、後はそのレールに乗る。これができるのがサラリーマンの強みだと今では思っています。

 

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入社する時に退職日がかなりの精度で予測できる。

 

 

老後の資金は、年金+2000万円?

老後資金は年金に加えて2000万円必要だという話で、政府が野党やマスコミから攻撃をされたことがありました。

私は何故攻撃されているのかさっぱりわかりませんでした。その頃多くのサラリーマンは既にこの問題は散々聞かされていたからです。

シュミレーションソフトは検索すればすぐに見つけられますし、様々な保険会社がサービス相談みたいなことしていました。その時の記憶では、年金+5000万円必要だと言ってましたし、住宅ローンなど借金がないことが前提だということでした。

むしろ2000万円でいいのかとほっとした次第です。

 

では実際いくら必要なのか?

これ相談しても判りづらいのは、個人によって千差万別条件が異なるから一概に言えないのです。しかも2000万円というのは何を指してるんでしょうか?貯金のこと?不動産だと駄目ですか?。退職金はどう考えたらいいんですか?株や債券、積立タイプの保険は?

同じように、子どもが修学中の人、親と同居の人、独身の人、いろんな人がいて個人個人条件が違います。誰かに相談すると言っても全部を曝け出すということは難しいでしょう。

それで私が行ったことは自分決算書を作るという事でした。会社の決算書を作るようにエクセルで帳簿を作って、資産と金銭の出入りを捕捉しました。金銭出納はフリーソフトを利用していたのですが、入力が増えると重くなってくることが判ったので、マネーフォワードを利用しました。

こうすることで、自分の持っている財産と月々の収支が把握できると思います。老後資金を考える基礎になりました。

 

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サラリーマンは長期戦。

 

ハッピー・リタイアメント!

 私は昨年60歳で定年退職をいたしました。大卒の新入社員として働き始め、一つの会社で定年まで勤めあげることができたのは一つの達成のように感じております。

 入社した時は60歳誕生日の翌日でしたが、年二回の定年日が設けられ、今は多くの人は定年退職後も再雇用を希望し長ければ65歳まで続けて働きます。

 同じ時期に定年を迎えたのは10人でしたが、再雇用者は8人いました。今定年で会社を辞めるのはむしろ珍しくなっています。実は、私も結構悩みました。セミナーに通い書籍で勉強し、先輩や仕事仲間に教えを請い準備を進めましたがなかなか不安は消えませんでした。取り敢えず再雇用しておこうか、という

気持ちもあったのですが、60歳をゴールに走ってきたわけでゴールインしたいという気持ちが私の場合には強かったわけです。定年退職してもうそろそろ1年になりますが、退職前に考えていたことの回答を受け取っている状況です。

 そして、今は寿命が長いですから定年後にも時間がたくさん残ります。今感じていますのは、この最後の時間が一番大切です。本当の意味で、「自分の仕事」ができる時間です。しかも限られた時間です。とても大切です。

 定年を迎えるときは大変ナーバスになりました。老後の不安を掻き立てる情報が物凄くたくさんあり、逆に正確な情報は驚くほど少なかった。誤った情報もたくさんありました。そういうことから、私の経験が少しでもお役に立てればと思いブログを立ち上げました。

 もし何かのお役に立ったとしたらとても嬉しいです。

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定年退職は一つの達成。